社員
人財育成への取り組み
自己啓発と自律的なキャリア形成の支援
当社では、集合研修・通信教育・資格取得奨励制度などを通じて、社員の自律的な能力開発を支援しています。集合研修では、新入社員教育をはじめ、階層別・職能別研修、異業種リーダー研修会など多彩な学びの機会を提供しています。そのほか、専門資格取得者への奨励金支給や通信教育の修了者への受講費全額免除など一人ひとりが自ら必要なスキルを選んで学べる能動的な学習機会を支援しています。
女性社員キャリアデザイン研修

女性社員を対象に、キャリア支援とリーダーになるための意識づけを目的とした「女性社員キャリアデザイン研修」を実施しています。外部講師を招き、女性が組織で活躍するために、自らの強みや個性、適性などを仕事に活かすことや自分らしく輝くためのセルフブランディングなど、1日をかけた多彩なプログラムとなっています。このほか、若手社員向けのフォローアップ研修や総合職課長補佐・係長(中堅社員)向けの研修なども実施しています。
鉛フリーのはんだ実装技術者を養成

鉛フリーはんだ付け研修の様子
2006年のEUのRoHS指令(電気電子機器中の特定有害物質の使用制限指令)施行に先立ち、2005年から鉛フリーのはんだ付け作業に社内作業資格制度を設け、研修を実施しています。資格取得者を増やすことで、質の高い鉛フリー対応製品のご提供に努めています。
働きやすい職場環境の実現
当社グループでは、多様な人財の雇用、活躍の機会均等を図り、個々の能力が十分に発揮できる職場環境づくりを目指しています。技術職、営業職にも女性を積極的に採用しており、育児休暇、子どもの看護休暇、短時間勤務などの制度も充実させています。
また、女性活躍推進プロジェクトチームや働き方改革委員会が、社内アンケートの実施や業務改革の意見交換を通じて検討しています。
(2020年3月31日現在)
項目 | 実績 |
---|---|
女性社員数(全社員381名中) | 101名 |
女性管理職比率 | 9.2% |
育児休暇取得率 | 女性100% |
勤続年数 | 男性21.6年 女性18.5年 |
「えるぼし」の最高位を取得

2018年3月26日付で厚生労働大臣より「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づく優良企業として、「えるぼし(3つ星)」の認定を受けています。
これからも多様な人財が個の能力を高め、長期的に活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。
「多様な働き方」認定

狭山テクニカルセンターは埼玉県より「多様な働き方実践企業」として2013年4月に、ゴールドランクに認定され、2017年2月には、基準をすべてクリアし、プラチナ(最高位)ランクの認定を受けました。
「 シニア活躍推進宣言企業」認定

2019 年10月に狭山テクニカルセンターは埼玉県より「シニア活躍推進宣言企業」の認定を受けました。シニアを含む多様な人材を積極的に採用し、誰もが働きやすい職場環境づくりを進めています。
メンタルヘルス対策やハラスメント防止研修を実施

2012年にスタートした「心の健康づくり計画」を基に、グループ全社でストレスチェックとメンタルヘルス対策のための研修や、ハラスメント防止の管理者研修・eラーニングなどを実施しています。
当社グループの社員紹介
世界で選ばれる 「もっといいモノづくり」に挑む
取締役 生産本部長 狭山テクニカルセンター長 中島 信寿
他業種企業から入社。「業種は違っても問題の解決手法は同じ。培った知見を活かしています」
「モノづくり回帰」で量産の効率化を推進
中期経営計画では2019年度を「モノづくり回帰元年」と位置付け、開発と生産の連携を強化しました。その中心的な役割を担う生産技術部では、生産現場の意見を試作時から開発に反映して、開発品の効率的な量産化とコスト削減を推進しています。また、工場のライン設計や人の配置など生産全体を見ながら製造のリードタイム短縮を図っています。
経営計画と個人の目標を連動させて社員のやりがいに
「モノづくり改善活動」では、DBSを取り入れ、目標管理や達成率などの見える化を推進しています。また、生産改苔発表会や勉強会などを定期的に実施し、社員のモチベーションアップを図るほか、経営計画から、本部→部門→個人のそれぞれに落とし込まれた計画・目標のつながりを説明し、社員一人ひとりがやりがいを感じられるよう努めています。
世界のお客様にご満足いただけるモノづくりを
当社の強みは、お客様のご要望にお応えする独自製品を開発することです。今後も海外事業を拡大していくには、各国の法規制や現地のニーズに合ったモノづくりをさらに加速させる必要があります。技術担当も営業と一緒にお客様のお話をお聞きし、営業・開発・生産が集う開発戦略会議で連携を強め、世界のより多くのお客様に使っていただけるモノづくりを目指します。
開発設計で製品の完成度を高め、品質の維持と生産の効率化を推進
岩手東亜DKK 取締役、開発技術本部 センサ技術部 センサ技術課 専任課長 金野 裕子
長年にわたり数々の製品を開発。6月に技術・品質担当として子会社の取締役に就任。
効率化を想定し、製品の完成度を高めて性能を保つ
岩手東亜DKKには優れた技能をもつ社員が多数おり、作業時間の短縮などの改善も進んでいます。品質を維持しつつ、効率を上げるには生産全体を見る必要があります。開発では、スムーズな生産をあらかじめ想定し、設計段階で製品の完成度を高めておくことで、品質・性能の保持を図っています。
開発の考えや製品の価値を伝え、やりがいにつなげたい
生産を担う方々に開発者の考えや当社製品が世界の水分野で貢献していることを伝え、やりがいを共有したい。岩手東亜DKKは女性が多いので、子育てと仕事を両立させてきた自分の経験を活かし、コミュニケーションを深めていこうと思っています。
後進の育成と働きやすい職場づくりに注力
開発と生産がお互いを知ることは、「もっといいモノづくり」につながります。生産の現場と連携した開発ができる人材を育てることも自分の役目です。熟練技能の維持、作業環境や安全面にも気を配りながら、働きやすい職場づくりの手助けができればと思います。
知的財産についての意識向上を図りながら積極的な発明提案を促す
開発技術本部 開発企画部 研究・知財課 係長 㟢間 彩子
時短勤務で子育て中。「上司と同僚のサポートに日々感謝し、業務に精一杯取り組んでいます」
発明の発掘や特許出願、調査を行う知財課
知財課では、発明の発掘や特許の出願、そのほか自社の製品が他社の特許権を侵害していないか、といった調査も行っています。発明は基本的には開発担当者から上がってきますが、当課から発明提案を促す場合もあり、研究開発成果の保護に努めています。
トラブルが少ない計測業界
計測業界では、各社の知財課で話し合う場があり、お互いを尊重するのが通例ですので、これまで大きな係争やトラブルはほとんどありません。これは良いことではありますが、半面、知財についての社員の意識にはバラつきがあるのも確かです。こうした実状もあり、社員の意識の底上げを図ることも当課の役割のひとつです。
海外進出で特許侵害のリスクも
発明提案の奨励と知財への理解を深めてもらうために、毎年10月に「発明の日」を開催しています。また技術者向けの研修も年2回行っています。今後は海外事業の拡大に伴い、特許侵害のリスクが高まる可能性がありますので、さらに注意喚起や啓蒙に注力していきたいと考えています。
お客様のご要望にお応えした結果が発明につながる
発明は、お客様のご要望にお応えして製品をカスタマイズしたり、改良したりといった、お客様本位で創意工夫していくなかで生まれることが多くなっています。お客様に喜ばれる製品づくりを進めながら、当社のオリジナリティを活かした発明が生まれるよう、知財課としても積極的に奨励していきたいと思います。
10年先夢プランプロジェクトへの参加で知見が広がり、今の仕事環境を見直すきっかけに
生産本部 プロセス分析部 システム技術課 主任 沢代 達哉


食の10 年後を考え、事業を構想
このプロジェクトには、職種や部署の違う13名で1年にわたって取り組みました。今後10年間、変化する事業環境の中でどのような事業機会が創出できるかを想像しながら、意見を出し合い、社会貢献につながるSDGsから3つのテーマを選出。私のチームでは、食にまつわるさまざまな課題と解決方法を考え、事業構想をまとめました。
新たな視点や経験が大きな収穫に
普段は、営業からお客様のご要望を聞き、それに沿って設計をしています。しかし本プロジェクトでは、「何が必要とされるのか」「誰に売るのか」、さらには「当社がどのように切り込めるか」を考えなければなりません。これまで考えたことのない、難しい作業でしたが、このような視点を持つことができたのは大変有意義でした。また、社外の勉強会や見学会に参加したことも、知見を広める良い経験になりました。
スピード感を持って仕事に臨む姿勢を再確認
このプロジェクトを経て、余裕を持って新しいことに挑戦できる、より良い仕事環境をつくりたいとこれまで以上に思うようになりました。今後は、たとえば仕様変更の回数を減らせるよう、早い段階でお客様のご要望を直接お聞きするなど、自分が見本となって作業の効率化を進めます。ゆとりある環境で若手にアイデアを出してもらい、さらに使いやすい「モノづくり」を目指したいと思います。
女性の活躍を後押しする仕組み・制度の充実でもっと働きやすい職場に
管理本部 人事部 人事課 八木 裕子

社内アンケートで見えなかった課題を洗い出し
女性活躍推進委員会へは上司から声掛けがあって参加しました。行動計画策定にあたり、課題を洗い出すために社内アンケートを実施しました。私自身は、当社は働きやすい会社だと思いますが、回答には予想外の意見もあり、見えない部分に気づかされました。
解決の具体策づくりと制度の充実を推進
12月の活動終了後に社内発表として全社員に報告し、問題提起はできたと思います。現在は、新たなプロジェクトチームで課題解決の具体策づくりを進行中です。制度面でも、たとえば育休後の時短勤務の期間延長など、柔軟で厚みのあるものにする必要性を感じています。
サークル活動への参加で仕事もスムーズに
サークル活動では、野球部のマネージャーと、スキーとスノボのサークルにも参加しています。以前は面識のない社員からの問い合わせ対応に難しさを感じることがありましたが、サークル活動を通じてネットワークが広がり、「人事課の八木」を覚えてもらったおかげで仕事上のやりとりがスムーズになりました。
男女ともに働きやすい、魅力ある企業に
女性が活躍できる会社は、男性にとっても仕事と家庭の両方を充実させることのできる環境だと思います。育児や介護など、ライフステージに応じた柔軟な働き方を可能にする支援制度の充実に取り組み、一人ひとりが安心して長く働くことのできる魅力ある職場環境を目指します。
多様化する社会と時代の変化に対応した新人事制度を導入
執行役員 管理本部副本部長兼人事部長 代見 敬一郎

「かなりきめ細かい内容。反応を見ながら定着させていきたい」
女性の職域拡大が新制度導入の理由のひとつに
2015年10月、新たな人事制度をスタートしました。背景には、少子高齢化など社会の変化がありますが、後継者を育てるための能力開発の重要性が増していること、女性の職域が広がり、画一的な処遇では対応できないことなどが改革のきっかけになりました。
望む職種で活き活き活躍キャリアアップ
新制度では、一般職を総合職と担当職に分け、社員が職種を選択します。幹部を目指し、難度の高い業務に挑戦する人は総合職、特定業務の熟練度を上げつつ職務の拡大を目指す人は担当職を選び、職種に合ったキャリアを積むことができます。それぞれの目指す職種が特定され、評価に納得性が得られやすくなります。
ダイバーシティ、ワークライフバランス推進にも注力
当社は、外国人や障がい者の雇用、高齢者の再雇用、育児や介護との両立支援にも力を入れており、この制度では両立支援の一環として総合職から担当職への転換を可能にしています。新制度のもとで業務を効率化させ、有休取得率アップと時間外労働の1割削減も目指します。
新制度を定着させ、ワンランクアップにつなげたい
新制度の定着には、社員の意識変革、中でも管理職の指導が不可欠で、まだ時間が必要です。しかし、一人ひとりが希望する職種で正しく評価されることで、意欲や向上心が醸成され、当社の目指すワンランクアップに結びつくものと期待しています。
お客様の生の声を新たな製品開発につなげたい
開発技術本部 センサ技術部 科学機器課 後藤 由季

お客様に近いところで開発に携わる部署
科学機器課は、機器の開発だけでなく、営業に同行してデモやセミナーなどに出向き、技術者の立場からお客様に製品をご紹介する業務も担当しています。当初は不安でしたが、上司のフォローや先輩方のアドバイスもあり、お客様にお会いする大切さが実感できるようになりました。
いつも自分の言葉で説明できる知識とスキルが必要
対象は主に企業などのお客様ですが、イベントでは幼児や中高生が対象になる場合もあります。対象者が違っても自分の言葉で説明できるよう、製品を深く理解すること、会話の中から求められているものを探り、その情報をきちんとお伝えするスキルも必要です。
やりがいは、自分の説明が実績につながったとき
当社の装置は初めて、というお客様に製品の特長や他社製品との違いなどをご説明し、「わかりやすかった」「ありがとう」と言ってもらえたときは、本当にうれしいです。そのお客様から受注があると、実績につながった手ごたえとやりがいを感じますね。
お客様の声を反映した新製品で、シェアの拡大を
学生時代から当社製品を使っていたので、新たな科学機器製品の開発にはぜひ携わりたい。今はその開発に向け、お客様から学ばせていただく時期なのかなと思っています。ご要望に応える製品を生み出し、シェア拡大にも貢献したいです。
仕事を通じて、中国の環境問題解決に貢献したい
海外営業本部 海外第1営業部 中国課 関 博宇

「日本は空気がおいしい。人々はマナーが良く、住みやすいですね」
「日本のものづくり」を学ぼうと入社を決意
日本の大学と大学院を卒業後、「日本のものづくり」について学びたかったので、メーカーである当社に入社しました。日本人の仕事に対する奉仕の心は、本当に素晴らしいですし、当社の製品と技術力なら、中国の環境改善にきっと貢献できると思います。
直接お客様から評価され、やりがいを実感
中国のお客様をお迎えしたときや当社の役員が海外出張するときに通訳として同行することもあります。大切なお客様とお会いできるのは貴重な経験ですし、実際に製品が導入された施設で品質・性能を評価していただいたときは、この仕事をやっていて本当に良かったと思いました。普段はメールと電話でのやりとりが中心ですが、今後はもっとお客様と直接お会いする機会を増やしたいです。
多様な文化への理解力を高め、世界へ
入社して3年。今も教育担当から日本の文化や日本語を教わっていて、仕事の面でも熱心に指導してもらえ、とても働きやすい職場です。英語も勉強しており、将来は中国だけでなく、他の国々の環境問題解決にも貢献したい。多様な文化への理解力を高めることは会社にとって有益ですし、自分のキャリアアップにもつながると思います。